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第95回 センバツ高校野球について⑧【出場校紹介-英明高校、沖縄尚学高校編】

 今回も、前回に引き続いて第95回センバツ高校野球の出場校について紹介させていただきます。第8回の今回は、北陸高校東邦高校について書かせていただこうと思います。まだ、これまでの回を読んでない方は、ぜひ一読していただけると幸いです。

第95回 センバツ高校野球について②【出場校紹介-クラーク記念国際高校、仙台育英高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について③【出場校紹介-東海大菅生高校、二松学舎大付属高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について④【出場校紹介-山梨学院高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について⑤【出場校紹介-専大松戸高校、健大高崎高校、慶應高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について⑥【出場校紹介-北陸高校、東邦高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について⑦【出場校紹介-大阪桐蔭高校、広陵高校編】 - baseball

 

英明高校(5年ぶり3回目)

 秋季四国地区大会では準々決勝は宇和島東高校(愛媛3位)を相手に2-0で、準決勝は高知高校(高知2位)を相手に4-2で、決勝は高松商業高校(香川2位)を相手に5-4で下して神宮大会に出場しました。投手陣はエース下村投手(171cm.65kg)、神田投手(177cm.67kg)、2刀流の寿賀選手(180cm.78kg)、同じく2刀流の百々選手(171cm.65kg.左投手)を中心とした継投で勝ち上がるチームです。下村投手は、右のサイドハンド投手でストレートは常時120~125kといったところでしょう。115k前後のスライダーと100k台のカーブを織り交ぜ打たせて取る投手です。秋の公式戦では防御率1.25と安定感を見せました。内野ゴロを量産できる投手なので、内野の守備力がさらに向上するともっと生きてくる投手であると感じました。寿賀選手は、135~138kほどのストレートと切れのあるスライダーで三振の取れる投手です。秋の段階では、スライダーがあまり定まっていない印象があったのでスライダーの制球力が増すとさらに面白い投手になってきそうです。伸びしろがまだまだある投手であると感じたので、春の段階でどのような投球を見せてくれるか楽しみです。野手陣は、寿賀選手(左打者)、1年生の鈴木選手(167cm.66kg.左打者)、同じく1年生の百々選手(左打者)に注目したいです。寿賀選手は、投手としてのポテンシャルも高いですが、外野手としても非常に楽しみな選手です。守備範囲の広さと強肩を活かしたセンターの守備に加え、バッティングでもパンチ力のある中距離砲といった感想です。ドラフト候補の外野手として非常に注目の選手です。鈴木選手は1番を任され、出塁能力が非常に高いです。神宮大会でも2試合で5安打と素晴らしい成績でした。長打はあまり出ませんが、短打で出塁する場面が非常に多いです。百々選手は、逆方向にも強い打球を放てる中軸を担う選手です。チームとしてつなぐ野球で、神宮大会でも得点を重ねることができました。センバツ大会までにさらに内野の守備力が向上していれば上位進出も狙えるチームだと思います。

沖縄尚学高校(9年ぶり7回目)

 秋季九州地区大会では準々決勝は明豊高校(大分1位)を相手に3-2で、準決勝は海星高校(長崎2位)を相手に7-6で、決勝は長崎日大高校(長崎1位)を相手に8-5で下して神宮大会に出場しました。投手はエースの東恩納投手(172cm.71kg)が中心です。秋の大会ではほとんど彼が投げ抜きました。ストレートは常時130k後半といったところです。しかし、高めのストレートで空振りを奪えるなど、ストレートは非常に球威を感じました。変化球は125k前後のチェンジアップが非常に有効的で打者のタイミングを外すことができます。神宮大会初戦でも仙台育英高校相手に8回まで無失点で抑える投球も見せました。高低とインアウトの幅を広く使える、非常に実践向きの投手であり、センバツ大会でも注目したいです。野手陣は、知花選手(172cm.70kg)と仲田選手(186cm.96kg)に注目です。1番を打つ知花選手は、高いミート力と積極性のある打撃に注目で、秋の公式戦は.676の成績を残しました。1番センターで高打率の右打者として、2019年の甲子園で活躍した履正社高校の桃谷選手とかぶる部分がありました。知花選手も甲子園で桃谷選手のような活躍を見せてほしいです。仲田選手は力強い打撃で、逆方向にも長打を打てる選手です。状況に応じて短打で打点を稼ぐこともできる選手なので、チームとしては、彼にチャンスで回したいところです。チーム全体として、バントの技術、逆方向への単打を打つ技術が非常に高く、1点ずつ確実に点数を取っていくスタイルです。全選手バントはほんとに上手なので注目していただきたいです。

第95回 センバツ高校野球について⑦【出場校紹介-大阪桐蔭高校、広陵高校編】

 今回も、前回に引き続いて第95回センバツ高校野球の出場校について紹介させていただきます。第7回の今回は、神宮大会優勝の大阪桐蔭高校神宮大会準優勝の広陵高校について書かせていただこうと思います。これまでの紹介校はこちら↓

第95回 センバツ高校野球について②【出場校紹介-クラーク記念国際高校、仙台育英高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について③【出場校紹介-東海大菅生高校、二松学舎大付属高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について④【出場校紹介-山梨学院高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について⑤【出場校紹介-専大松戸高校、健大高崎高校、慶應高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について⑥【出場校紹介-北陸高校、東邦高校編】 - baseball

 

 



大阪桐蔭高校(4年連続14回目)

 秋季近畿地区大会では準々決勝は彦根総合高校(滋賀1位)を相手に9-4で、準決勝は龍谷大平安高校(京都3位)を相手に5-3で、決勝は報徳学園高校(兵庫1位)を相手に1-0で下して神宮大会に出場しました。投手陣は、世代No.1左腕とも言われる前田投手(180cm.80kg)、本格派右腕の南恒誠投手(186cm.87kg)に注目です。前田投手は、多彩な変化球と制球力が武器の非常に実践向きの投手です。ストレートも最速は140k後半と十分でしょう。また、彼はフィールディングや牽制の技術も高く、プロからの評価も非常に高いと思われます。現段階でドラフト1位は確実とも言われるほどの投手です。南恒誠投手は、140k中盤の力強いストレートを投げ込めるのが武器です。センバツ大会でも、前田投手と2枚看板としてチームの勝利に貢献してほしい選手です。他にも、藤井投手(176cm.78kg.左投手)、松井投手(178cm.82kg)、1年生の南陽人投手(173cm.77kg)、1年生の境選手(180cm.74kg)は登板機会があればレベルの高い投球ができる投手なので、チーム全体として投手力センバツ大会でもトップレベルでしょう。野手陣で注目は、1年生の徳丸選手(178cm.83kg.左打者)、小川選手(182cm.77kg.右打者)、南川選手(178cm.82kg.左打者)、堺選手(左打者)です。徳丸選手は、元智辯和歌山高校現NTT西日本野球部の徳丸天晴選手の弟で、非常に打撃能力の高い選手です。打球スピードが1年生とは思えないほどの、かなりハイレベルな打撃をする選手で、2024年ドラフト候補と言って良いでしょう。小川選手は、1番ショートを任される、走攻守のそろった選手です。神宮大会に出場していたチームのショートでは、山田選手と小川選手が目立っていたように感じました。南川選手は、4番でキャッチャーを任される左のスラッガーです。打撃能力は大阪桐蔭の4番を任されるほどの選手ですので、超ハイレベルですが、守備面で投手への返球が何度かそれることがあったのが気になりました。堺選手は、右投げ左打ちの2刀流の選手です。投げては140k越えのストレート、打撃でも神宮大会でホームランを放つなどパンチ力もあります。個人的には、センバツ大会では外野手のスタメンになっていることを期待したい選手です。まだ、1年生なので来年のチームでもどのように起用されていくか非常に楽しみです。

 大阪桐蔭高校は、神宮大会を制していることからもセンバツ大会でも優勝候補の筆頭となってくるでしょう。

広陵(2年連続26回目)

 秋季中国地区大会では準々決勝は宇部鴻城高校(山口2位)を相手に11-0で、準決勝は鳥取城北高校(鳥取1位)を相手に8-6で、決勝は光高校(山口3位)を相手に13-0で下して神宮大会に出場しました。投手陣は、左腕倉重投手(181cm.80kg)と、1年生右腕高尾投手(172cm.68kg)に注目です。倉重選手は、130k前半~中盤のストレートと110kほどのカーブを精度良く投げてくる長身技巧派投手です。左打者へは、アウトコースのストレート、低めのカーブを、右打者へは、インコースにストレートが投げ込める投手です。高尾投手は、夏のチームからエースナンバーを背負うなど非常に期待値の高い投手です。140kを越える力強い直球と、制度の良い変化球で、打たせて取ることもできる投手です。広陵高校なので、進学の可能性もあるかと思われますが、2024年ドラフト候補として注目です。野手陣は、真鍋選手(189cm.90kg.左打者)と田上選手(173cm.73kg.左打者)に注目です。真鍋選手は世代トップクラスの大砲です。広陵ボンズとも呼ばれるほどパワーはすごいです。神宮大会初戦でのホームランはヤクルトスワローズ村上選手を見ているかのようなきれいな放物線を描くホームランでした。プロ志望届を提出することとなればドラフト1位の可能性も非常に高いように感じます。田上選手は、1番バッターを任される非常にミート力の高い選手です。低めの変化球をうまくすくって長打にすることもできる選手です。この1番打者を出塁させてしまうと真鍋選手、小林選手の控えるクリーンアップにチャンスで回ってしまうので、相手チームからしたら1番出したくないバッターと言えるでしょう。

 広陵高校は高い投手力センバツ出場校の中でもトップレベルの破壊力に注目です。上位進出も堅いチームであると思います。

 次回は、このシリーズの最終回として、英明高校沖縄尚学高校について紹介します。

第95回 センバツ高校野球について⑥【出場校紹介-北陸高校、東邦高校編】

 今回も、前回に引き続いて第95回センバツ高校野球の出場校について紹介させていただきます。第6回の今回は、北陸高校東邦高校について書かせていただこうと思います。まだ、これまでの回を読んでない方は、ぜひ一読していただけると幸いです。

第95回 センバツ高校野球について②【出場校紹介-クラーク記念国際高校、仙台育英高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について③【出場校紹介-東海大菅生高校、二松学舎大付属高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について④【出場校紹介-山梨学院高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について⑤【出場校紹介-専大松戸高校、健大高崎高校、慶應高校編】 - baseball

北陸高校(34年ぶり2回目)

 秋季北信越地区大会では準々決勝は日本航空石川高校(石川1位)を相手に5-0で、準決勝は福井商業高校(福井2位)を相手に4-3で、決勝は敦賀気比高校(福井1位)を相手に2-1で下して神宮大会に出場しました。投手は長身右腕の友廣投手(185cm.78kg)が中心となりそうです。135k前後のストレートが低めに決まった時には非常に角度を感じ、なかなか攻略しづらい投手であると感じました。Maxは142kとのことです。秋の段階ではストレートが高めに浮くことも多くまだばらつきがあるという印象です。しかし、将来が非常に楽しみな投手でありセンバツ大会からしっかりと注目しておきたい投手です。攻撃に関しては、1番を打つ1年生の水野選手(左打者)に注目したいです。165cm.64kgと小柄ですが、ヒットを打つ能力はかなり高いです。逆方向にもきれいに合わせて内野の間を抜いたり、外野の前に落とすことができます。残り1年半ほどの高校生活で体つきが大きくなり、パンチ力もついてくることを期待したいです。

東邦高校(4年ぶり31回目)

 秋季関東地区大会では準々決勝は海星高校(三重3位)を相手に11-1で、準決勝は大垣日大高校(岐阜2位)を相手に7-4で、決勝は常葉大菊川高校(静岡1位)を相手に7-2で下して神宮大会に出場しました。投手陣の中心はエースの宮國投手(177cm.80kg)です。140k前後のストレートと、カーブ(100k程度)、スライダー(120k前後)を精度よく投げ分ける右腕です。相手の意表を突くかのような100k台のカーブと、キレのある縦のスライダーをとらえることはなかなか難しいように感じました。特にツーストライク後はスライダーで三振を狙いに来る場面も多いです。打撃陣は、1番でセカンドを守る中村選手(173cm.70kg.右打者)に注目したいです。神宮大会では、初戦の大阪桐蔭高校戦で、世代No.1左腕とも呼ばれる前田投手に対して、高めのストレートをレフトにホームランを放つ場面もありました。チームに勢いを付けることのできる積極性のある打撃に注目したいです。攻守で投手を助けることもできる選手で、世代を代表するようなセカンドであると思います。現中日ドラゴンズの石川昂弥選手の弟である、4番を打つ石川瑛貴選手(182cm.84kg.右打者)にも注目したいです。センバツ大会では、宮國投手がいかに失点を少なく相手打線を抑えられるかがカギになるチームであると思います。

次回は、神宮大会で優勝した大阪桐蔭高校と、準優勝した広陵高校について紹介させていただこうと思います!

第95回 センバツ高校野球について⑤【出場校紹介-専大松戸高校、健大高崎高校、慶應高校編】

 今回も、前回に引き続いて第95回センバツ高校野球の出場校について紹介させていただきます。第5回の今回は、関東地区代表の3校について書かせていただこうと思います。まだ、これまでの回を読んでない方は、ぜひ一読していただけると幸いです。

第95回 センバツ高校野球について②【出場校紹介-クラーク記念国際高校、仙台育英高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について③【出場校紹介-東海大菅生高校、二松学舎大付属高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について④【出場校紹介-山梨学院高校編】 - baseball

 

専大松戸(2年ぶり2度目)

 秋季関東地区大会では準々決勝は作新学院高校(栃木1位)を相手に4-3で、準決勝は慶應高校(神奈川2位)を相手に5-3で勝利、決勝は山梨学院高校(山梨1位)を相手に3-9で敗れるもセンバツ出場を決めました。チームの中心は大会No.1右腕とも呼び声高い野投(181cm.84kg)ではないでしょうか。長身できれいなフォームから投げ下ろす150k越えのストレートは非常に魅力的です。三振が欲しい場面では狙って三振もとれる投手です。彼は、ストレートに注目されがちですが変化球の精度も高いです。右打者に対して、アウトコースのスライダーで打たせて取ることもできる非常に実践向きの投手です。彼の活躍次第ではかなり勝ち上がれるチームであると思います。攻撃陣の注目は、4番で捕手の吉田選手(171cm.78kg.右打者)です。関東大会では変化球をうまくとらえレフトスタンドに放り込んだり、右中間方向に強いライナーで長打を放つこともできます。センバツ大会でも広角に打ち分ける打撃に注目です。

 専大松戸高校は、平野投手以外にもいい投手が複数人いるので、平野投手をうまく休ませつつ勝ち上がっていきたいところです。チーム全体としてバント練習もしっかりされているチームであると感じたので、その面も注目していきたいです。 

健大高崎(2年ぶり6度目)

 秋季関東地区大会では準々決勝は横浜高校(神奈川1位)を相手に5-2で勝利、準決勝は山梨学院高校(山梨1位)を相手に2-5で敗れるもセンバツ出場を決めました。エースは右腕の小玉投手(175cm.68kg)です。140k前後のストレートとスライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークと多彩な変化球を武器に打たせて取る投手です。秋の段階ではチェンジアップ、フォークは高めに浮くことも多いように感じたので、センバツ大会までにさらに制度を上げていければ、非常に打ちづらい投手の1人になると思います。健大高崎の注目は守備のいい二遊間と、走塁です。走塁に関しては、「機動破壊」と言われ昔から有名ですが、今年の二遊間のレベルはかなり高いです。セカンドを守るのは半田選手(168cm.65kg)です。柔らかい守備で確実性が高く、センバツ大会でNo.1セカンドと言われる可能性もあると思います。また、打撃面も注目の選手で、関東大会の横浜高校戦では。好投手杉山投手からホームラン、2塁打、内野安打と3安打を放つ活躍を見せました。杉山投手のインコースのまっすぐを振りぬいたホームランは素晴らしかったです。ショートを守るのは、1年生の田中選手(182cm.79kg)です。彼は、プレーが雑になってしまいエラーをしてしまうという場面も見ましたが、しっかりとさばいた時の守備はレベルの高さを感じました。堅実性も増してくると2024年のドラフト候補として面白い存在になってくると思います。 

慶應(5年ぶり10度目)

 秋季関東地区大会では準々決勝は昌平高校(埼玉1位)を相手に7-3で勝利、準決勝は専大松戸高校(千葉1位)を相手に3-5で敗れるもセンバツ出場を決めました。まず、投手陣は1年生の小宅投手(178cm.72kg)と松井投手(178cm.80kg)が中心となってきそうです。小宅投手は130k台前半のストレートと変化球をアウトコースに集めて内野ゴロを量産する投球スタイルです。制球力はセンバツ出場投手の中でも上位と言えるでしょう。また、彼はバッティングもいいので注目していきたいです。基本的に彼が先発登板します。そして、リリーフ登板の機会があると思われるのが松井投手です。サイドスローの右腕で右打者への横滑りのスライダーと、左打者へのインコースのストレートが武器になりそうです。出力がさらに増してくるととても面白い存在になりそうです。大学に進学し、どこまで伸ばせるか今から楽しみな投手です。攻撃陣は1番に入る丸田選手(173cm.70kg)が重要になってきそうです。ミート力があり、俊足である彼が1打席でも多く出塁し、2番の大村選手(163cm.68kg)に回しバントでつなぎクリーンアップで返すという流れを作りたいところです。5番~7番くらいの打順に入るとみられる清原選手(173cm.82kg)も神奈川県大会、関東地区大会でともにホームランを放っていることからも注目したいところです。おそらく彼が打席に入ると観客も注目すると思われます。

次回は、北陸高校東邦高校について紹介したいと思います!

第95回 センバツ高校野球について④【出場校紹介-山梨学院高校編】

 今回も、前回に引き続いて第95回センバツ高校野球の出場校について紹介させていただきます。第2回の今回は、関東大会を制した山梨学院高校について書かせていただこうと思います。すでに、クラーク記念国際高校、仙台育英高校東海大菅生高校、二松学舎大付属高校について紹介したものがあるので、ぜひ一読していただけると幸いです。

第95回 センバツ高校野球について②【出場校紹介-クラーク記念国際高校、仙台育英高校編】 - baseball

第95回 センバツ高校野球について③【出場校紹介-東海大菅生高校、二松学舎大付属高校編】 - baseball

山梨学院(2年連続6度目)

 秋季関東地区大会では準々決勝は山村学園高校(埼玉3位)を相手に9-1で、準決勝は健大高崎高校(群馬1位)を相手に5-2で、決勝は専大松戸高校(千葉1位)を相手に9-3で下して神宮大会に出場しました。私自身、山梨学院高校に関しては9月~11月の間に5度現地観戦していることから詳しく書いていければと思います。

 ー投手陣ー 

 投手陣は、林選手(178cm.81kg)と、星野選手(174cm.74kg)の2名です。他にもベンチ入りしている投手はいますが、私が現地観戦した試合では、この2人が投げているところしか見たことがないです。まず、林投手についてです。ストレートは、常時130k前半といったところですが、ピンチの場面など、力を入れて投げたストレートは135k~137kほど出ます。変化球は、100k台のカーブと、110k~120kほどのスライダーを投げます。球速や体格に関してはほかの選手に見劣りしてしまいますが、彼の1番の武器は制球力です。私が秋に観戦した高校球児の中で、制球力に関してはNo.1であると言えます。先発として試合を作ることができ、攻撃の流れを作ることができるピッチャーです。前のチームにいた、榎谷投手や山田投手のように安定感があります。もう1人の投手が、センバツ大会でおそらく背番号8をつける星野選手です。林投手が先発でいけるところまでいき、相手打者にとらえられ始めたらセンターからマウンドに上がるという選手です。どの試合もおおよそ7回くらいから登板します。120k台のストレートとカーブ、スライダーを織り交ぜて、打たせて取るタイプの投手です。山梨学院は大事な試合で登板させることのできる3人目の投手が出てくるとセンバツ大会でも面白そうなチームになってきそうです。

 ー打撃陣-

 打撃陣は、昨年のチームから残る、進藤選手(172cm.72kg)、星野選手、岳原選手(187cm.85kg)、高橋選手(179cm.80kg)、佐仲選手(180cm.82kg)が中心となってきそうです。秋の段階ではこの5人が1番~5番を占めました。個人的に、ドラフト候補として見ているのは、星野選手と岳原選手です。まず、星野選手は俊足好打の1番打者向きの選手です。神宮大会初戦の英明戦では9回にホームランを放つなどパンチ力もあります。岳原選手はパンチ力のある大型の左打者です。2023年ドラフトは、市場的に高校生外野手が少ないと感じていることから、この2人の選手にも注目していきたいです。チームの戦い方としては、上位陣は打てる選手を並べてビッグイニングを狙い、下位打線は何とか塁を進めて上位につなぐといった攻撃になりそうです。県大会、関東大会では相手投手に合わせて攻撃パターンを変えたりすることもできていたので、全国の舞台でも実力を十分に発揮してほしいチームです。

 ーおまけー

 秋季山梨県大会準決勝の日本航空高校戦の出来事です。山梨学院の4番打者高橋選手に対して日本航空は外野4人シフトを敷きました。高橋選手は相手の策に動じることなく、なんと1打席目から左中間に守る選手の頭を超すホームランを放ちました。なんて選手なんだ(笑)今後そのようなことを見ることができる機会があるのだろうか...

次回は、専大松戸高校、健大高崎高校、慶應高校の3校について紹介しようと思います。

第95回 センバツ高校野球について③【出場校紹介-東海大菅生高校、二松学舎大付属高校編】

今回は、前回に引き続いて第95回センバツ高校野球の出場校について紹介させていただきます。第2回の今回は、東京地区代表の2校について書かせていただこうと思います。まだ、前回のクラーク記念国際高校、仙台育英高校編を読んでない方は、ぜひ一読していただけると幸いです🥺。

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東海大菅生(2年ぶり5度目)

 秋季東京都大会では準々決勝は国士舘高校を相手に2-1で、準決勝は日大三高校を相手に3-2で、決勝は二松学舎大付属高校を相手に8-2で下して神宮大会に出場しました。東京都大会では、準々決勝、準決勝をともに接戦をものにし、決勝では二松学舎大付属を圧倒して見事優勝を果たしました。チームの中心は190cm、95kgと恵まれた体格のエース日當投手です。彼を現地で見た方はお分かりいただけるかと思いますが、かなりがっちりしています。東京都大会では、3回戦以降4試合連続で1人で投げ抜いたタフさも彼の魅力だと思います。しかし、その影響か東京都大会の1週間後に開催された神宮大会初戦の広陵戦では、先発登板するもののアクシデントにより1回で降板してしまいました。センバツ大会までに完全復帰していることを期待しています。野手の中心は4番で捕手の北島選手(172cm.71kg)です。彼の売りは肩の強さです。東京都大会では、準決勝、決勝ともに2塁ランナーをけん制で刺す強肩の持ち主です。センバツ大会でも強肩を活かしたディフェンスに注目したいです。また、打撃においても神宮大会広陵戦で左投手のインコースを引っ張りレフトスタンドに放り込んだ打撃にも注目です。東京都大会準決勝はショートを守る門間選手(172cm.62kg)の超ファインプレーで試合を終わらせるということもありました。監督交代で迎えるセンバツ大会ですが、バッテリーを中心とした、守りからリズムを作る試合展開に期待です。

二松学舎大付属(2年連続7度目)

 秋季東京都大会では準々決勝は世田谷学園高校を相手に6-2で、準決勝は帝京高校を相手に8-3で勝利、決勝は東海大菅生高校を相手に2-8で敗れるもののセンバツ出場権を勝ち取りました。二松学舎大付属の1番の売りは個々の打撃能力の高さです。私が2022秋に現地観戦した関東圏のチームの中では最もよかったと感じました。注目選手は、3番を打つ大矢選手(178cm.78kg)と4番を打つ1年生の片井選手(175cm.97kg)です。どちらの打者もスラッガーといったタイプでしょう。大矢選手は、夏、秋ともに背番号は7番ですが投手も務めます。140k前後のストレートを中心に、大きく縦に変化するカーブを織り交ぜて試合を作れるタイプの投手です。東京都大会では先発登板の機会が多かったことから、センバツ大会でも先発登板してくると予想しています。片井選手は、1年生ながら出場した夏の甲子園大会でホームランを放つなどすでに存在感を見せつけています。2024ドラフト対象の選手ですが、右のスラッガーとして今後も注目していきたい選手です。

東京都から出場するこの2校は、守備からリズムを作る東海大菅生と、破壊力に優れる二松学舎大付属といった対照的なチームが出場することとなりました。この2校が全国相手にどのくらいできるか注目したいところです。

次回は、山梨学院高校について紹介したいと思います!

第95回 センバツ高校野球について②【出場校紹介-クラーク記念国際高校、仙台育英高校編】

 今回は、第95回センバツ高校野球の出場校について少し紹介させていただこうと思います。前回は選抜出場全36校をまとめさせていただきました。ぜひ、一読していただけると幸いです。

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 さて、今回は私自身が2022秋に現地観戦した出場校について触れていきたいと思います。私が2022秋に現地観戦したのは、神宮大会出場チーム+専大松戸高校、健大高崎高校、慶應高校、二松学舎大付属高校の14校です。初回である今回は、北海道地区代表のクラーク記念国際高校、東北地区代表の仙台育英高校について書かせていただこうと思います。

クラーク記念国際(2年連続2度目)

 秋季北海道地区大会では準々決勝は北照高校を相手に3-2で、準決勝は立命館慶祥高校を相手に7-0で、決勝は北海高校を相手に3-1で下して神宮大会に出場しました。神宮大会では、初戦となる大阪桐蔭高校戦で12-2で6回コールド負けを喫しました。エース新岡選手(175cm.76kg)を中心とした守りからリズムを作るチームのように見えました。神宮大会では、味方のエラーも絡み、12失点してしまいましたが、スリークオータ気味から投げる130k後半のストレートと110k台のカーブが武器であると感じました。右打者へは外角のスライダ―、左打者へは内角のストレートを有効に抑える場面も見られました。打撃の中心は4番で捕手を務める麻原選手(180cm.78kg)であると感じました。打撃型の捕手であり、神宮大会でも力強い打撃でレフト戦にタイムリーヒットを放ち、活躍を見せました。チーム全体としては、打たせて取るタイプの新岡投手をいかにエラーなく守ることができるかがカギになると思いました。

仙台育英(2年ぶり15度目)

 2022夏は全国制覇を果たし話題となったチームですが、夏のメンバーが多く残る今年のチームもさらに注目していきたいところです。秋季東北地区大会では準々決勝は鶴岡東高校(山形2位)を相手に3-0で、準決勝は能代松陽高校(秋田1位)を相手に2-1で、決勝は東北高校(宮城1位)を相手に6-3で下して神宮大会に出場しました。ベンチ入り投手全員(?)が140kを超える投手陣は、高橋選手(185cm.85kg)、湯田選手(181cm.82kg)、仁田選手(175cm.74kg)が中心となってくると思います。仙台育英高校は大会を通じて継投策で勝ち上がっていく方針なので、選抜大会でも継投策で来ると思われます。野手では、ショートを守る山田選手(177cm.71kg)が注目です。守備に関しては、この秋見た遊撃手の中ではNo.1でした。神宮大会でも、好プレーで投手を助ける場面も見られました。打撃では2番を任され、まだまだ成長の余地があると感じ、さらに成長を遂げられることができれば十分にドラフトで指名される選手と言っていいでしょう。他にも千葉ロッテマリーンズjr出身の1年生二塁手湯浅選手(168cm.69kg)、東北楽天ゴールデンイーグルスjr出身の勝負強い4番打者の斎藤陽選手(166cm.74kg)、俊足巧打の1番打者の橋本選手(172cm.69kg)、足も使える捕手の尾形選手(181cm.80kg)と数多くの注目選手のいるチームです。湯浅選手については、身長こそ高くないものの、2年後のドラフトに向けてこの春から注目していきたい選手です。

 そして、最後にチームの取り組みとして素晴らしいと感じた点を紹介させていただこうと思います。それは、走塁、守備意識の高さです。守備に関しては、シートノックから注目していただきたいチームです。このチームのシートノックを見ていて珍しいなと思ったのは、ランナー1塁3塁、もしくは満塁想定の中間守備から、2塁経由でのダブルプレーの練習をしていたことです。この練習を試合前シートノックで行うチームはなかなか見たことがなく驚きました。そして、実際に神宮大会の初戦となる沖縄尚学高校戦でまさにこのプレーが出ました。普段から、様々な想定をして練習をしているからこそ冷静に対応できたと感じました。今後も、須江監督の作り上げるチームに注目していきたいです。

 次回は、東京都から出場する2校について紹介しようと思います。